興味がない、関係ないと思っている「あなた」のあしたの話

化学物質過敏症を発症してから5年(本格的な漢方治療が始まって2年半)で日常生活が送れるようになりました。

その後、乗り越えたと思った病気は、「除草剤」「3次喫煙(車のシートからのタバコ臭)」「天然100%アロマ」など、逃げられない状態で暴露し、動けなくなって職を失い、また時間をかけて症状をやっと落ち着つかせて再就職しても、あっという間に再発を繰り返しました。

一度は日常生活に戻れても、また新たな別の成分で何度でも再発するのです。

生活、職、お金、大切な人も失い何度でも再発する香害

そして倒れる度に筋力はなくなり、つらいリハビリをし、やっとつけた筋力を再発で失う事を繰り返すうちに10年以上が経過しました。

その間、漢方薬とアレルギー薬の投与を続けていましたが、タバコやアロマ関連は身近すぎて快方に向かう前にまた感作され、悪化が止まらない状態でした。

外出中に歩きタバコの人と遭遇し、這いずるように自宅に戻りそのまま数日飲まず食わずで、ベッドから起き上がれない時もありました。

あまりの苦しさに、公共機関やJTにメールを出して「助けてください。歩きタバコをやめさせて」とお願いしたこともありました。

冷蔵庫の中は空っぽ。食事が出来ない。銀行や買い物に出かけられない。

生活という概念は一変します。もちろん仕事も出来ない為に収入は途絶えます。

住まい周辺の環境が病の悪化する要因になるのなら、影響しない場所に移動が必須になります。

引越しや避難場所に出費する金額は大きな負担です。

預貯金を使い果たしても、まだ足りないのが現状です。

それは、完治しない限り終わりなく続くのです。

音信不通を気遣う友人達にも、どんなに注意を払っても意味不明で容赦ない言葉を投げつけてしまいます。本人は抑える方法がわかりません。

一度悪化させてしまうと、生活や収入は失われ誰とも会えなくなって孤立してしまい、社会で生きていく事が厳しい状況に追い込まれてしまうのは、この病気の特徴です。

このサイトでご紹介できるのは、

香害被害を受けた「あなた」と家族に起こることの一部でしかありません。

患者さんが身近に存在すると言うことは、あなた自身、家族、同僚が同じくこの病気にかかっている可能性があるということでもあります。本当に大変なことになってしまったのです。

どんな病気も抱える家族の負担は大きいものです。これから先、環境が変わる・特効薬が出来ない限り一生この病気と向き合う事が必要な、家族や周辺の負担が少なくなる事を願っております。