明け方前が一番クリアな時間

アンモニア水(気付け)を使用し、意識障害をコントロール出来るようになってから窓を全開にして、朝日が昇る1~2時間前が症状が出ないクリアな時間だ。

特に日曜は、一段と澄み切っている事が多い。苦しい症状がひとつも出ない。

この感作されていない時間帯だけが、私が私でいられる唯一の時間だ。

大量のなすべきこと、やりたいこと、やらねばならないことが一度に頭の中を駆け巡り、忙しい。

集中力・洞察力・柔軟性も戻る時間だ。

以前は「なぜこんな判断をしたのか?」と思うような時の状況や症状の苦しさを後で思い出せなくて、ただ自分だけを責めていた。

今は、このクリアな時間に、当時を思いだし

相手は日常的な会話で、暴力的な意味合いはなかったのに、

私は『「吐き気と頭痛とめまい」が一度に襲って来て、助けを求める事も逃げる事も出来ずに大きな混乱の中で回答を迫られたと認識してしまった』と理解できる。

このクリアな時間が

私たち、香害被害者や化学物質過敏症患者に一番大切で、救われることではないだろうか?

夢中で作業をしていると、突然、手が動かせなくなる。 キーボードが打てなくなる。しばらく止まった手を見つめながら、今出ている症状の確認をする。

時計を見て記録を取る。 「7時30分 吐き気とめまい」 どっかで洗濯を始めたんだな…。と納得して私は、私でなくなっていく。

「誰かが煙草を吸わなければ、洗濯をしなければ、ずーと私は私のままでいられるのに…」とむちゃくちゃな乱暴な言葉が私を支配していく。